原爆投下から間もない広島に15トンの薬品、医療器材を運び、自らも被災者の治療に当たったスイス人医師がいました。その「恩人」の名はマルセル・ジュノー。赤十字国際委員会(ICRC)の駐日首席代表でした。博士の顕彰碑が平和記念公園内の片隅にありますが、残念ながらその献身的な業績は多くの人の知るところとなっていません。

博士はICRCの派遣員として戦火の広がる時代を駆け抜け、国や民族を超え数多くの尊い生命を救いました。知恵と勇気と粘り強い交渉力、そして何よりも人間に対する「愛」を武器にいくつもの絶望的状況を乗り越えました。今年は赤十字思想が誕生して150周年に当たります。博士が体現
した赤十字の精神「無償の愛」とその功績をアニメ映画として広島から発信、ひとりでも多くの人々の心に「愛のジュノー便」をお届けできればと思います。
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